今回は僕の住む大分県大分市の隣町、臼杵市の郷土料理「黄飯かやく」のご紹介です。
調理時間は約30分(煮込み時間を含む)
大分県の東南部に位置する臼杵市の郷土料理「黄飯かやく(おうはんかやく)」。本来であればクチナシの実で黄色く色付けされた「黄飯(おうはん)」と呼ばれる黄色いご飯のお供として食べられていました。
臼杵市がまだ「臼杵藩」として配置されていた頃、財政難に陥ることもあったため「質素倹約令(贅沢禁止令)」が発令されていました。
当時、貴重であった小豆を使った赤飯などは贅沢品にジャンル分けされていたため、その代わりにと生み出されたものが黄飯です。(当時の殿様が部下に振舞ったことがはじまりだとか)
ちなみに
とされたために生まれた、紙で作った「紙雛」は今でも臼杵市の文化のひとつとして残っています。
今では普通に食べられるメニューになった赤飯。そのため黄飯を食べる機会は減ってしまいました。
しかし黄飯かやくは、その美味しさから今でも愛される1品です。黄飯の存在は完全に忘れられてしまったかのごとく、黄飯かやくのことを黄飯と呼ぶようになっています。(黄飯ちょっとかわいそう)
例外なく我が家でも「今日は黄飯にしようか」といえばこの黄飯かやくのことを指しています。
材料 3~4人分
・木綿豆腐・・・1丁
・大根・・・1/3~1/2本
・ニンジン・・・1/2本
・酒・・・大さじ2
・みりん・・・大さじ2
作り方
①合わせ調味料を作る
②大根・ニンジンを短冊切りにする
③鍋orフライパンにサラダ油をしいてエソのミンチを炒める
ヘラで切るようにして、ある程度細かくなるようにする。
④大根・ニンジンを加える
⑤木綿豆腐を加える
豆腐はエソのミンチ同様に、ヘラで切るように細かくして、全体に絡ませる。
⑥合わせ調味料を加える
混ぜ合わせて全体に調味料を絡ませる。
⑦フタをして中火で15分~20分煮込めば完成
木綿豆腐や大根から出た水分で煮ていくので、煮汁に浸かっていないところは、途中で混ぜ合わせて全体に火が通るようにする。
大根の量によって味が薄くなることがあるので、その場合は醤油を足して調整してください。
質素倹約令(贅沢禁止令)によって生まれた黄飯。簡単に作れてとっても美味しいので、ある意味では非常に贅沢な1品として受け継がれています。